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2023年05月19日

25回無事故で続けてこられた“KENNOSUKE CUP”のコンセプトは
「林賢之輔氏デザイン艇とそのポリシーを愛する人たちに逢いたい」

 今から28年前に立ち上げられ、今回で25回目を数える“KENNOSUKE CUP”は、日本のヨットデザイン界の第一人者、林賢之輔さんの名前に由来する。数々の名艇を生み出してきたヨットデザイナー林賢之輔さんの名は、日本はもとより、世界のヨット界でも知られ、その作品は長距離外洋航海にも充分に耐えられる安全、安心な外洋ヨットとして注目され、その作風を慕う多くのヨットマンが氏のもとに集い、親しんできた。
 そんな仲間たちが28年前に立ち上げたのが“KENNOSUKE CUP”、第25回目を数える節目の大会が、5月13日、参加14艇のもとに開催された。
 
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 この“KENNOSUKE CUP”は、過去24回開催された大会で、いちども事故を起こさなかったというのが自慢。しかし、年を重ねるごとに参加者の年齢も上がり、主宰者林賢之輔さんの意向もあって、節目の第25回大会を以って幕を降ろそうということになった。
 
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 コロナ渦の影響で、当初、2020年に開催予定だった第25回大会は3年間順延されたが、5月13日、相模湾小網代沖に、KENNOSUKEクラス8艇、FELLOWクラス6艇の14艇が集い、小網代湾内よりスタートし城ヶ島沖の南西ブイを回り小網代湾内まで、約10.8マイルのコースで、無事に開催された。
 スタート時の軽風から風が落ち、ベタ凪から南西の順風と、変化に富んだレースではあったが、
 午後2時過ぎには全艇が無事フィニッシュし、記念すべき大会は事故もなく、無事終了した。
 
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 レースが終れば、恒例の表彰式と懇親パーティが、三崎港の三浦商工会議所に場を移して、賑やかに開催され、最後の25回大会は大盛況のうちに無事、終了した。
 
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 四半世紀にわたって多くのヨットマンに愛され、たくさんのヨットマンを育んできた林賢之輔さんとその仲間たち。その拠り所となってきた“KENNOSUKE CUP”――
 25年間にわたって育んできた「林賢之輔氏デザイン艇とそのポリシーを愛する人たち」の精神は、次代を超えて語り継がれて行くに違いない。
 
*特別賞は、遠来賞(<雪風Ⅱ>、遠く仙台から)、奇麗で賞(<枯野>、女性4人乗艇)、
重かったで賞(<ニコニコ丸>、10人乗艇)、若いで賞(<福丸>、福田龍馬さん(20歳)乗艇)、
疲れたで賞(<バレリーナⅡ>、いちばん走って疲れた艇)に贈られた。