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<Claris Forte>巡航日記 素敵な出会い、新しい発見の旅

写真・文 中野誠・美千穂

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 ~須磨~仙酔島~広島~中島

 中島~広島~萩~対馬~ハウステンボス

 ハウステンボス~新門司~大津島~西宮

■今回巡行した島と港(地名をクリックして地図データをご参照ください)
仙酔島恵幸マリーナ大久野島やすうら海の駅上蒲刈島の宮窪港下蒲刈島の三ノ瀬港観音マリーナ

第二回 3週つづいたレース週間も暫し休み…

高知から和歌山へ

(5月11日)

 高知からの帰り、和歌山沖で美しい朝日に出会った。昨日は朝8時に高知港を出港する。風も無く天気も良く、最高の回航日和の筈だった。ところが、室戸岬を回る少し前から吹き出してきて、コンスタントに20~25ノットは吹いてきた。室戸岬を回った後は風が前に回り、波高も3m前後と大荒れの模様。オートパイロットの調子がもうひとつで、奥様も船内に籠ってしまいチャートも見られず…調べては来たものの、一度も入ったことのない港にこんな状況で、セールを降ろして入港することも出来ず、流していたケンケンに魚が掛かっているのに回収も出来ず、波を頭から被ってもウインドブレーカーをとることさえ出来ず…
 日暮れ前にオーとパイロットの調子が戻った隙に、チャートをチェックし、ウインドブレーカーを羽織り、とりあえず、風が落ちるまでは、とタックしながら、飲まず食わずで舵を握り続けて紀伊水道を北上すること12時間以上…という最悪の状況での回航となった。


今週末は仙酔島で鯛網レース

(6月1日)

 またひとつ、お気入りのレースが出来た。
 金曜日の夜、的形ヨットハーバーを出港。夜中にタンカー沈没現場の側を通り、夜明け前に牛窓マリーナで数時間の仮眠。潮に併せて、朝に再出発し、順調に航海して15時に仙酔島到着。
 最初に泊めた桟橋が、干潮時になるとキールが乗り上げることがわかり、慌てて、フネを別の桟橋に移動する。落ち着いたところで、ちょうど、レース前夜祭の幕開けとなった。鯛を一匹丸ごと刺身でもらい、バーベキューでお腹がいっぱい。前夜祭終了後には、絶景のポイントから花火を観覧させて戴きました。その後、国民宿舎のお風呂で汗を流して、フネに戻ると爆睡。
 そして、今日のレース、風待ちの後ソーセージコースを2本行ったが、1レース目はコースミスでほぼ最下位。2レースしかないのでこれで終わり。家内に、“下手!”って怒られました。
 でも、景色も良いし、パーティーも楽しいし、仙酔島での鯛網レースは最高でした。
 レース終了後に尾道へ回航する。
 尾道“海の駅”の感想ですが、桟橋も綺麗でしっかりしていて、そんなに悪くない感じですが、個人的には、ちょっと先の三原駅前の“海の駅”の方が波が入らないし、駅にも近いので(こちらは新幹線も停まる)お薦めかも知れません。
 須磨からサントピアマリーナ、仙酔島と3週つづいたレース週間も、来週はいったん休憩。こんどは、広島までのんびりクルージングする予定です。



仙酔島の国民宿舎前桟橋。いま係留してところがかろうじて深い。最初岸寄りに停めていたが深さが足りないことに気付き移動。この桟橋前の広場で前夜祭が行われた

こちらが移動後の桟橋。アンカーを打って槍付け。アンカーを打つ周辺は浅いので要注意。仙酔島に来たときはこちらの桟橋が停泊。桟橋の沖側は渡し舟が着くので泊められません

●メモ
仙酔島泊地情報
・係留場所:国民宿舎前の桟橋は浅いため一番先でかろうじて1艇程度停泊可能(当方喫水2m弱)。
小さな半島をかわして北側にある桟橋の南側に槍付で停泊可能。ただし、ここもそんなに深くないので喫水の深い船は注意が必要。
・係留料:短期間なら無料(?)。正確には公共桟橋なので申請してわずかの金額を支払う必要有り…のようです。今回はレースに参加するため行ったので、レース委員会が申請済みのため無料でした
・給油給水・食糧:給水・食糧は国民宿舎や旅館で可能。給油は不可
・風呂・洗濯:風呂は徒歩1分。洗濯は不可

編集部注:泊地情報はあくまでも参考データです。詳しくは各艇でご確認願います。
また、泊地情報をより正確なデータとするために、泊地に関する追加の情報等あればぜひ編集部までお寄せください。


恵幸マリーナ

(6月7日)

 広島県竹原の恵幸マリーナです。造船所経営のマリーナです。併設されているレストラン浮城で食事。ちなみに、食事で寄港した場合は係留費が無料です。
 マリーナの入口は幅10m程度で、マリーナ内は、端によるとどこもけっこう浅く、いま、泊めている一時係留桟橋は、<フォルテ>の後側、一番先で干潮時は1.5mくらいになるようです。現場の位置で干潮時は3m程度です。ちょっとわかり難いが、写真右奥に泊まっているのが<フォルテ>。フォルテが泊まっているところより後ろはすごく浅いので要注意。奥の右側の建物の1Fがレストランです。
 ここのハーバーは隣接する造船所の経営で、レストランの建物は宿泊施設も完備されているようですが、一般に開放されておらず、造船所に来る外国のビップ等が時折使用するだけだとか!
 ちょっともったいないですね。

●メモ
恵幸マリーナ泊地情報
・係留場所・係留料:恵幸マリーナで食事の時は無料。それ以外での係留にはそれなりの係留費が必要です。詳細は予約時にマリーナへ問い合わせのこと
・給油給水・食糧:マリーナで給油給水は可能。レストランでの食事は可能ですが他は不明
・風呂・洗濯:多分近くにはないです

編集部注:泊地情報はあくまでも参考データです。詳しくは各艇でご確認願います。
また、泊地情報をより正確なデータとするために、泊地に関する追加の情報等あればぜひ編集部までお寄せください。


大久野島(兎島)

 係留する時は、事前に大久野島国民宿舎に連絡してFAXで申込書を送付すること。1~2艇しか泊められないので、断られる場合もあるようです。
 因みに、係留料は無料です。


やすうら海の駅

(6月7日)

 本日の目的地、“やすうら海の駅”に到着。これから上陸して探索開始。ここ“やすうら海の駅”は大型船も通らず、めちゃくちゃ静かで、宿泊には最高です。お風呂の入浴料ですが、16時以降(夜価格?)はタオルなしで520円でした。
 夕食はバイキングで一人3,700円と少し高めですが、係留費が無料なので総額だとこんなものかと!食事中だったので、宿で興行していた大衆演劇を観劇出来なかったのが心残り…
 次回は、夕食持参で、お風呂+観劇で再訪問したいと思っています。

●メモ
やすうら海の駅泊地情報
・係留場所・係留料:シーサイドリゾート“グリーンピアせとうち”の桟橋。係留料は無料
・給油給水:給油不可。給水は可能
・食糧・風呂・洗濯:シーサイドリゾート“グリーンピアせとうち”にて食事、風呂は可能。ただ、丘の上の建物まで徒歩10分程度かかります

編集部注:泊地情報はあくまでも参考データです。詳しくは各艇でご確認願います。
また、泊地情報をより正確なデータとするために、泊地に関する追加の情報等あればぜひ編集部までお寄せください。


上蒲刈島の宮窪港


下蒲刈島の三ノ瀬港

(6月7日)

 本日2番目の寄港地。歴史的な情緒ある建物が多く保存されている綺麗な港です。上蒲刈島へ渡る橋の真下にあるお店で刺身、天ぷら、魚の煮付けでお昼ご飯。港の桟橋に停泊する場合の連絡先が書いてあります。

●メモ
上蒲刈島、宮窪港・下蒲刈島、三ノ瀬港泊地情報
・係留場所・係留料:ここの港に関わらず、この周辺の島々は“橋”ができてつながったお陰で、以前、定期船が使っていた桟橋があちこちにあります。どこもだいたい無料で使用させてもらえますが、仮止めして、漁師さんなどに一言“お声がけを!”
・給油給水・食糧・風呂・洗濯:宮窪港は給水と風呂可能。給油はどちらも(?)。食糧はどちらも徒歩圏内。

編集部注:泊地情報はあくまでも参考データです。詳しくは各艇でご確認願います。
また、泊地情報をより正確なデータとするために、泊地に関する追加の情報等あればぜひ編集部までお寄せください。


広島の観音マリーナに到着

(6月8日)

 今週もよく遊びました。
 金曜日の夜に尾道入りし、土曜日は恵幸マリーナ、大久野島を経てやすうら海の駅へ。今日は、上蒲刈島の宮窪港、下蒲刈島の三ノ瀬港を経て、広島の観音マリーナに無事到着しました。
 ビジター桟橋に<フォルテ>を係留して、ニュージーランドから全長50ftくらいの大型艇で航海してきたご夫婦に会いに行く。このご夫婦は、この後、淡輪で4~5か月ほど滞在するとのこと。
 僕のカタコト英語とご夫婦のカタコト日本語で何とか、楽しい会話の時間が持てました。
 いま、広島県は県をあげてプレジャーボートのバックアップをしつつあるとのこと、他県もぜひ、見習って欲しいと思います。
 来週は、今日来た航路を少し戻って、呉で“クレイトンベイカップ”に参加の予定。ブレザーとネクタイを忘れないようにしないと…

広島の観音マリーナ

●メモ
広島・観音マリーナ泊地情報
・係留場所・係留料:係留費は施設の整ったハーバーとしては割安(価格は問い合わせのこと)
・給油給水・食糧:給油、給水はマリーナで可能。隣接のレジャー施設で食事も可能
・風呂・洗濯:銭湯はバスで数分。シャワー(たしか洗濯機も)はマリーナで可能

編集部注:泊地情報はあくまでも参考データです。詳しくは各艇でご確認願います。
また、泊地情報をより正確なデータとするために、泊地に関する追加の情報等あればぜひ編集部までお寄せください。